タコの卵

どこまで我慢するのが身近な恐怖なのか

【坂本激】アメリカンフィーリング中豚 野菜ニンニクアブラマシマシ

日曜日なので映画を観に行き、本屋で本を買うなんていう文化的っぽい休日を過ごしている自分を壊したくてアメリカンフィーリングをキメに行った。

なんとなればラーメンじゃなくても立ち飲みって選択肢もあった。あったが、時刻は夕方の5時あたり。休日なので飲むにも特別早い時間じゃないが、飲むと買った本が読めないし何より腹が減っていた。

朝から何も食べないで夕方まで過ごしてしまっていた自分の間抜け度を意識しながら食べるラーメンはさぞかし罪深い味をしてるのだろう……と1人気持ち悪く心の中で思いながら「坂本激」に入店。

 

夕方なので店は貸し切り状態。

何を食べるかは決めていた。アメリカンフィーリング中豚。大豚は多すぎる。必死にならないと行けない。ラーメンを食べるのに必死になりたくないし、高確率でその後の予定が台無しになる。酒よりたちが悪いかもしれない。なので中豚。

 

食券を店員に渡し買ったばかりの本を読む。

 

大学・中庸 (岩波文庫)

大学・中庸 (岩波文庫)

 

 四書五経のうちの二書は読んでいた。論語と孟子だ。

そのうち、大学・中庸は読んでないのでジュンク堂で買った。難しい本を読みたいわけではないが、どうせなら四書を読んで区切りをつけたかった。論語も孟子も僕は凄く面白く読めて楽しかった。紀元前からこんな考えを持つ人がいるのか!と感嘆し、自分の考えなんか浅はかなのがよく分かる。

読むほどに自分の立ち位置がわかってくるので面白い。それでも自分は老荘思想の方が好きかなーとかいっちょ前な意見だっていえる。

 

「トッピングはどうしますか?」

 

「野菜ニンニクアブラマシマシで」

 

いつものやり取りをすませ待つこと数分。

 

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たはは……

 

 

 

 

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一瞬で知性を吹き飛ばすような盛りに思わず感謝してしまった。

水が入ったポットを追い越さんとする野菜のマシマシ具合。こういうのを食べると一気に休日が加速し、僕の中のショタが目を覚ます。

 

「へぇ~……けっこう美味しそうじゃん(白目)」

 

 

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まずは山を崩すために野菜とアブラを食べる。

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美味い。

文句なしに美味い。

僕は最近「世界で一番美味しい瞬間が5分間味わえるのがアメリカンフィーリングだ」と力説している。ここまで20秒ぐらいだろうか。

ヤサイは食感を損ねないぐらいの湯で具合でシャキシャキして美味い。そこに濃厚すぎるアブラがこれでもか!と味付けしてくれる。

ヤサイとアブラは相性がいい。良すぎる。

 

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ヤサイを食べ続けると豚に目が入る。

 

これ角煮だ。ラフテーだ。

 

豚は一種の高級肉とかそんなんを超える瞬間があると思っている。

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あかんよこれ。

 

人を駄目にするソファとか言ってる場合じゃあない。

考えきれない。もうだめ。ええいと口に豚を……。

 

「口の中で豚飼ってるみたいな味がする」

 

例えるならそんな味だ。美味くいえない。オカルトの領域に入ってくる豚。

沖縄では豚が有名だ。豚肉料理が盛んにアピールされているがちょっと違う。

 

昔は牛肉の方がメジャーだったのだ。

 

 

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琉球王国時代、牛肉の方がメジャーだったのに内地に行った人から

「大和では肉とかNGらしいよ。ってか肉とか食べる人いない……」

みたいな事が伝えられた。それが琉球に伝わって肉とか食べるとかダサい!みたいな感じになったらしい。じゃあ琉球でも肉は制限しようかーってなってると中国から大使が来る。琉球と中国は頻繁にやり取りしていた歴史がある。

中国の大使は豚肉好きだ。

肉を辞める琉球国は至急、中国の大使をもてなすために豚肉を用意した。

それから牛はあまり食べなくなり、豚肉文化が広まったらしい。

 

そんな事はまったく思わずヤサイを片付けていく。

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摩天楼の如くそびえ立っていたヤサイタワーは攻略され後は肉と麺のみ。

豚肉が美味しい内に豚を少しずつ食べ天地返しと行く。

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えいや!と天地返しすると巻豚と三枚肉が出てきた。

聖杯を見つけたパーシヴァルも同じ気持ちだったのかな?

「坂本激」のアメリカンフィーリングを食べているとわかる人もいるかもしれないが、終盤「豚が邪魔になってくる」現象はないだろうか??

麺を食べる&味わうのに必死で豚が邪魔になってくるのだ。

「じゃあなぜ中豚を頼んだ!」と言わないでくれ。だって食べる前は豚だって食べたかったからだ。なので最近は豚を先に味わうようにしている。

この巻豚も麺と一緒に食べ三枚肉も一緒に食べた。

 

麺が割り箸ぐらい太くてパツパツ。最高に美味しい。しいて言うなら太くて硬い沖縄そばみたいだ。大好きlikeLOVE。

 

ここまで世界で一番美味しい5分間。

本気で美味い。口の中に子豚が3匹はいる。ぶーぶ。

 

上着を脱ぎ額に汗を流しながら麺を運ぶ。豚を食べる。麺を食べる。豚男。

この時ばかりは流石に何も考えずに目の前のアメリカンフィーリングを消して行く作業だ。麺と口が合わさったら消える。ドンドン山が消えている。

麺がなくなってくると安心感とさみしさが同居してくる。なんとなく終わってくれるな!!と思いつつも、終わって良かったと思える日がきっと来るさ!なんてくだらない事も思う。

 

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完食。

この液アブラと固形のアブラを見て欲しい。

こんなスープを飲み干したら「大学・中庸・二郎」になってしまう。

四書五経一食になるぞ??

 

アメリカンフィーリング酔いしながら水を飲む。

この狂気とも言える食べ物をギュっっっっ………っと圧縮して液体にしたのが覚醒剤だと言われれば納得もできる。そらヤバくなりますわ。

 

お腹いっぱいポヨン丸になった拙者はアメリカンフィーリングに会釈して坂本激をでる。

 アメリカンフィーリングは面白いこともTweetするのでフォローしとくとイイはずよ。

 

心も映画で満足し肉体もアメリカンフィーリングで満足したゴキゲン状態な僕は家に帰るために歩く。何度も何度もこの辺で遊んだ懐かしい記憶を思い出しながら新しくなった道を歩く。

一種の修行みたいな感覚あるな。二郎系って。だからハマるのか?

いやいや、そういう後付条件みたいなのやめよう。

美味しいんよ。単純に。また食べに行くぞー!

 

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論語 (岩波文庫 青202-1)

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孟子〈上〉 (岩波文庫)

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