タコの卵

どこまで我慢するのが身近な恐怖なのか

明日死ぬなら何が食べたい?自分を見つめ直したい人に読んで欲しい「人生最後のご馳走」

毎日何気なく食べているご飯。子供の時は家族でお出かけして楽しみだったデパートのご馳走。大人になると給料日には焼肉や豪華なディナー。いつだって僕は美味しいご飯を食べてきた。

 

記憶に残るご飯は人によって様々だろう。

贅を尽くした料理だったり、屋台のたこ焼きだったり。母の手作りハンバーグや、父が作る濃厚炒飯。祖母特製の骨が溶けるほど甘いゼリー。恋人が作るスパゲッティ。

かけば限りがない。

 

そんな美味しくも楽しい食事がいつまでも食べれるとは限らない。

 

淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院では、週に一度、患者が希望する「リクエスト食」を作ってくれる。本書は余命三週間の末期がん患者の「リクエスト食」を患者の人生の物語として紹介していく。

 

 

人生最後のご馳走 (幻冬舎単行本)

人生最後のご馳走 (幻冬舎単行本)

 

 

 

 コンソメスープ

友達同士で何回も話し合うテーマだが現実感は薄い。

よくテレビなどで「人生最後に何が食べたいか」といった企画を目にするが、ホスピスの入院患者にはその日そのときが文字どおり最後の食事になるかもしれない。どんな気持ちで何を選ぶのだろう

確かに最後の食事といったらなんになるんだろう?

天ぷらやステーキ、鮨やすき焼き。または、たこ焼きだったりお好み焼きだったり。前者はご馳走だが、後者は何時でも食べれる。しかし、人にとってご馳走は思い出の味なのだ。患者それぞれのエピソードがあり、ご馳走に込めた思いが語られる。

 

特に、最初のコンソメスープのエピーソードは胸が温まる。

ガンで弱っている先輩記者に飲みたがっていたレストランのコンソメスープを魔法瓶で運んでくる。その先輩は嬉しそうに

「ああ、アラスカのダブルコンソメやなあ」と唸り、まぶたを閉じて香りを堪能すると、ほんの少しスプーンですくったスープを唇にそっとつけて、それを舐めた。

「うまいなあ。うまいなあ。ありがとう」

 先輩はスープを舐めたあと、レストランの思い出話しを語るのだが……実はいつ最後を迎えてもおかしくない状況で、とても口から食べ物を摂取できる状態ではなかったというのだ。

涙が溢れる。同時に先輩良かったなぁって暖かい気持ちも。

 

最後に何が食べたい?

僕自身がもし何時死んでもおかしくない状況に置かれたとしたら何が食べたいだろう?

大好きな焼肉だって食べたいし、ピザも大好きだ。小さい時はざる蕎麦に目がなかった。

余命三ヶ月の患者しか入院できない淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院では週に一回「リクエスト食」がある。本の中で「リクエスト食」が楽しみでしょうがないって話が多い。なので週に一回の「リクエスト食」を食べたいから元気でいられると語っていた。

 

 

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しかし、もう食べ物も食べれない状態の患者さんもいる。

食べてはダメなことは自分でもわかっている。
見たいだけなんだとおっしゃる。
患者さんは、食事を口だけではなく心でもされます。そこに寄り添うことが大切なんですよね

寄り添うことが大事。本当にそう思う。湯気が立ち込めるラーメン見たいもん。食べれなくても揚げたてのトンカツなんか見ちゃったら病気なんか吹っ飛ぶかもしれない。

 

僕は何が食べたいんだろう?

トンカツ定食は外せない。ピザなんか何枚でも食べれる。あー!イナムゥドチは点滴にして欲しいぐらいの好物だ。エビの天ぷらなんか文字通りのご馳走!

ローソンのLチキとゼブラパン。なかよしパンも大好き。ポークで作ったチャーハンはなにより好きだ。最近はじめて美味しかったゴーヤーチャンプルーも食べたいなぁ。

 

でもやっぱり三枚肉だろう。三枚肉でご飯を思いっきり食べたい。三枚肉が乗った沖縄そばもいい。三枚肉を食べすぎて油酔いで気持ち悪くなりたい。三枚肉を食パンに挟む禁じ手も超絶に美味しいことを僕は知っている。

 

本は思い出のご馳走をエピーソードとして紹介しているので僕も真似してみよう。

 

お祝い事が大好きなのは三枚肉が食べれるから

三枚肉は常に食べれる食事ではなかった。行事の度に、お婆ちゃんとお母さんが台所でせっせと料理していたのを憶えている。

いざ、三枚肉が食卓に並ぶと戦争だ。4人兄弟みんな三枚肉が大好きなので一斉に箸が伸びる。

「にーにーインチキ!」「はっし!早いものがちどー」

兄弟通しで仲良く争いながら三枚肉を頬張る。僕は甘辛いタレの三枚肉をご飯に一回リバウンドさせて食べるのが大好きだ。三枚肉を一口で食べるなんてもったいない!味わうように半分食べると……物凄い勢いでご飯をかきこむ。この瞬間が世界で一番の幸せだ。これが正月だったらとんでもないことになる。

脇を固めるのは「イナムゥドチ」だ。白味噌の味噌汁だが、これが何よりの好物なのでよ。熱々のイナムゥドチを飲むと無条件に体中が癒やされる。

どこに行っても三枚肉は一番食べた。三枚肉で大きい体を。三枚肉で元気を貰った。あんなに美味しいお肉はないね。

最近は実家からでて、三枚肉を食べる機会も少ない。三枚肉定食って中々ないからだ。純粋に三枚肉を食べたい。ご飯と三枚肉……。よだれがでます。

兄弟も家を出てるのでみんなで揃って三枚肉を食べれるチャンスはないのかもしれない。それでも目をつぶれば昨日のことのように

「三枚肉は1人4枚までね!」「にーにーが5枚とりよったー!!」「しらんし!」「ご飯もうないの!?終わり!!!」

いつも仲良くみんなで三枚肉を食べてるのを思い出す。

なので今週の「リクエスト食」は三枚肉にしました。三枚肉大好きなんですよ。

 

自分で書いてて泣けてきた。

 

お爺ちゃんが死ぬ前に「ステーキが食べたいねぇ」「タイが食べたいなぁ」と言っていた。今では食べさせてあげられなかった事を後悔している。もし周りで人生最後のご馳走を希望している人がいたら食べさせてあげたい。

自分という人間が、誰かにとってかけがえのない存在であると意識することで、人は自分の「生」を大切に思うことができる。

自分にとって大切な人に寄り添い、一緒に美味しいご飯を食べて行きたい。

これからは素直に「ご飯食べにいかない?」と誘うことにする。美味しい三枚肉が食べたいので僕も誘ってね。

 

読んで欲しい一冊です。あなたにとって人生最後のご馳走なんでしょうか?

 

人生最後のご馳走 (幻冬舎単行本)

人生最後のご馳走 (幻冬舎単行本)

 

 

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