タコの卵

どこまで我慢するのが身近な恐怖なのか

旧海軍司令部壕の幕僚室で手榴弾自決した痕跡に恐怖する

沖縄戦で使われた大日本帝国海軍の司令部として使われた防空壕がある。

その防空壕が旧海軍司令部壕だ。

当時の太平洋戦争最前線が沖縄。その沖縄の小禄で防空壕を建設する事になる。山の中にトンネルを掘るんだけど、そのトンネルの規模が凄い。軍隊の手だけで掘られた全長450mの坑道と部屋はまさに司令部感があった。

 

 

 

幕僚室で幕僚が手榴弾で自決した部屋。

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手榴弾が飛び散って壁を削っている跡が生々しくも残されている。正直ゾッとした。手榴弾で自決ってあんた……。
戦時中は自決で現代では自殺。完全に主観だが、同じ死でも言葉の響きで否応無く死んだ感が強い。当時の教えでは、捕虜になるぐらいなら死を選べ!ってよく聞くけど……悲しいよな。そんな教えがまかり通るのが悲しい。とにかく陰惨な気持ちになる。

 

旧海軍司令部壕では1000人以上の遺骨が見つかったらしい。自決した幕僚室ではハッキリとここで人が死んだ!とわかるから寒気がするが、本当はいたるところで人が亡くなっているのだろう。死んだ場所とわかると怖くなるのが人間らしいというか現金というか。

 

 

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他にも司令部室や暗号室、医療室等々あってかなり広い。ここを人の手で掘り進めて防空壕を建設したのだから凄い。何人か死んでもおかしくない広さ。つるはしでこれを作れって現代で言われたら難関すぎる。

 


有名な大田 実司令官の電報「沖縄県民斯ク戦ヘリ」も残されている。本当に激戦区だったのが当時の資料で伺える。重火器はほとんどなくて、歩兵による突撃しか攻撃手段がなかったみたい。

いつも思うんだけど、沖縄戦における勝利ってなんなんだろう。アメリカを撤退させる手段ってあったのか?旧海軍司令部壕で粘ってたら勝機が見えてたのか?なんか本当に時間稼ぎにしか思えない。
その時間稼ぎも、稼いだ時間が長かったら勝てたのだろうか?あと何ヶ月耐えれば反撃の材料が揃う!ってなら話も見えてくるが……それも怪しい。何もかも理不尽な沖縄戦。アメリカ軍も相当な被害を被っている。みんな悲しい。嫌になってくる。

 


現在は公園になっていて気軽に立ち寄れる。那覇空港からもアクセスが用意なので帰りに時間があるなら是非とも立ち寄って欲しい。ちょっと暗い気持ちになるけどね!

 

沖縄旧海軍司令部壕の軌跡

沖縄旧海軍司令部壕の軌跡

 

 

 

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